づれづれなるがっちょ

よしなしごと

【再】貴方に出会わなかったなら、私はここにいないだろう

 

※以前別のブログで公開していたものです。

 

キラキラ眩しい青春ユニットHigh×Jokerのメンバーは、実はこれまでの人生の中で青春と言えるような時間を過ごしたことがない人達の集まりだ。
熱くなれるものを見つけられなかった人、大切なものを自分の手で壊してしまった人、生活が苦しくてそれどころじゃなかった人……様々だ。5人がそれぞれに熱くなれる何かを見つけられていなかった、そんな5人が集まって熱くなって青春サウンドをかき鳴らしている、High×Jokerの魅力はそこにある。
第7話では絵に描いたよう青春を謳歌する5人。その笑っちゃうくら、いの青春は実は得難いものだと分かっているのは彼ら自身なのだと思う。それは青春の難しさを知っているから。5人が出会っていなければ奏でられなかった音なのだ。
第7話の素晴らしいところは、彼らにとって当たり前となった青春の日々が実は、それが彼らの「理由」なんだ、という眩しい事実を浮き彫りにしてくれたことなのではないだろうか。青春したい理由がある、だって青春は今しかないものだから。高校生なんだから。High×Jokerは青春が実は貴重なものなんだと知るからこそ、5人が出会わなければこんな青春なんてなかったと知っているからこそ、光を放っている。

『もし貴方と出会わなかったなら、私はここに居ないだろう…』

第7話冒頭の先生の言葉がまさにHigh×Jokerの全てを端的に表していると思うのだ。
もしHigh×Jokerに出会っていなかったら、四季がハイパー楽しい毎日を送ることは無かったかもしれない。旬が胸の熱を取り戻すことは無かったかもしれない。夏来が、旬と、みんなと過ごす日々が楽しいと、心から思えることは無かったかもしれない。春名は今でも高校生らしからぬ生活を続けていたかもしれない。隼人は、こんなにキラキラと輝けなかったかもしれない。そんな彼らが今隼人の元に集まってみんなでHigh×Jokerになって、彼らにしか送れない青春を送っている今が眩しい。溢れ出すメロディは運命さ!難しいことでも5人なら可能になる、5人の可能性は無限大なのだ。
「一緒に居られるのは今だけだ」と呟く四季に「ずっと一緒だ」と笑い飛ばした隼人、「High×Jokerは不滅だー!」と叫んだ春名。四季の言っていることは正しい。だって時間は流れるものなのだから。でも、High×Jokerなら不可能だって可能にできる。だってこの5人だからね。

青春のリミットは確かにある。だからこそHigh Jumpなんだ。限界なんて無視して飛び続けよう。ずっとずっと一緒にいよう、ずっとずっと青春しよう。High×JokerはNO LIMIT!

【再】人理修復しました


※以前別のブログで公開していた文章です。



FGO一章をクリアしました。こんなに長いゲームを終わらせられるとは到底考えては居なかったのですが、あっという間に終わってましたね。調べた所開始したのは1月3日だったのでまる二か月くらいでした。フェイト全く知らない、型月も知らない、季節イベのノリに付いていけない、そんな気持ちで始めたんですが、心配には及びませんでした。暇な時間全部FGOに突っ込んでたよ終盤!

覚えておきたいだけなので感じた事をざっくりと書いていきます。
下の章に行くにつれて支離滅裂、長くなります。


□序章
オルガマリー所長につべこべ言われながら旅をする話だと思ったのにあんな死に方をするなんて……

□一章
おもしろかったです。人間とはなにか、天才とはなにか、愛するってなんだろう。そんな話だった。マリーかわいいよね。

□二章
ネロがかわいい。王としてのあり方、堂々とあるその姿はまさにローマでした。あとこんなところであっさり負けるレフ教授とは…と、この時は思ってました。

□三章
面白かったです。味方になってくれたのは大悪党とよばれる人でしたが、マシュがドレイク達と行動を共にするごとに、正義とは何か良い事はなにかを深く考える機会となりました。イアソンも結局、彼の望み自体は悪じゃなかったもんね!また、今となっては期限がある命と知っていたマシュにとって、ドレイクの欲張りな生きざまはどのように映ったんでしょうね。

□四章
イマイチ霧がかっていて良く分からなかったけど嫌いじゃないです。モーさんがこうして味方で戦ってくれている状況がとても楽しかった。そして大本命、ソロモンに会えた。彼のことば一つ一つが悪に染まり切っていてすごく良かった。悪は彼自身にとっては正義であるべきだと個人的に思っているので、彼の正義と信じて人理を燃やしているようだと分かってカッコイイな~と。

□五章
ナイチンゲールさんの勢いに負けまくっていました。治療(物理)に何度救われたのか分かりません。どんな英霊もまあいってしまえばそうなんですけど、ここに出てくる英霊たちはとくに、自分の信念に猛進するものたちが多かったように思います。わき目もふらず自分の信じるもののために突っ走る、かっこいいなあ。とその周辺を固めるすこし気の抜けたロビンフッドやビリーたち、ネロやエリちゃんたちも頼もしかったです。

□六章
以前のブログでやたら語ったので割愛。三蔵ちゃんがかわいいです。


□七章
仕事を貰って働いて、お金をもらってごはんをたべて、これまでの旅ではあまり無かったような日々を過ごしていたところからだんだんとスケールのでかい話になり、呆然としながら敵を倒していました。
なによりマーリンとたくさん話をできて本当に良かったです。こんなに幸せなことがあってもいいのか。
ここでは人間らしからぬ者がうようよたくさんいたからこそ、人間がより輝いて見えたような気がします。限りある命をたくさん紡いで私たちは歴史を紡いでいます。そんな意識がなくたって、きっとそうなんですよね。終わりが訪れると分かっていても立ち上がって抗ったウルクの人々、死という恐怖を抱えながらそれが勇気に変わった時の強さを、たくさんの名もなき兵士と、ある勇敢な王が教えてくれました。
生きること、きっとそれ自体が美しい。恐怖すること、悩むこと、苦しむこと、涙すること、笑うこと、人間の営みその全てが無為なものはないと、千里眼を持つ彼らは知っていたんでしょうね。

□終章
最終対決。これまでに出会ったたくさんの英霊たちが駆けつけてくれてもう話を進める度に涙が止まらなくって大変でした。本当にありがとう、みんな大好きだよ…… マーリンは早く復刻をしてください。
そして一番大事なラスボス戦。人間を燃やし尽くしてしまおうなんてとんでもない悪行を為そうとしていたのは、誰よりも人間の悲しみに寄り添い、心を痛めていた人間の味方でした。その千里眼で幾多の悲しみを目の当たりにしてきたんですよね、ゲーティア。それが無意味だと彼は感じたんだと思います、そう表現していいのかは分からないですけど。
そして、散々伏線をはられてきたロマニ・アーキマンの正体がついに分かりました。
なんとなくこいつ何か隠してるだろ!!!!とは思ってましたけど、本当にソロモンだったとはなあ。実際ソロモンなんだろうとはまあ、思っていましたけど、ソロモンという仮定を証明するための論理が欠けていたので普通に驚きました。
神として生まれたソロモンの願いが「人間になりたい」だなんて誰が、誰がそんな胸が締め付けられるような願いを予想できるもんですか!?しかも人間になった瞬間に、人間としての自由は奪われ、能力を失ったせいで必死にあがくことしかできなくなったなんで悲しすぎます。10年、彼の人間としての10年は他のどんな人間よりも悲しいものだったかもしれません。
でもここまできた私ですから、もう分かってるんです。人間の描く紋様の美しさを知っているんですから。ロマニ・アーキマンの人生もまた、他の人間たちのそれと同じように美しかった。
ソロモンの最後の宝具により、ソロモンの遺体を使っていたゲーティアも崩壊。ソロモン王の存在がこの世界には存在しなくなりました。でも絶対に忘れないから、忘れないからな!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!道具のように扱われていた非人間だった時代、人間として走り回った10年間、忘れない、絶対に忘れないよドクター・ロマンティック……
忘れちゃいけないのがマシュの話です。マシュ、本当によく成長した……。永遠の命を目指すゲーティアにとって、期限の決められた命の持ち主、マシュは一番の理解者になってくれるだろうと思われていたんですね。でも実際はそんなことは無かった。マシュは人間の美しさをこの旅で知ったんですからね。
宝具を跳ね返すマシュの美しさ、マシュが燃え尽きてもただ一つ残ったマシュの盾を見ていろいろと爆発しました。本当にきみは、刹那のような命をめいっぱい燃やしたんですね。ずっとマシュをパーティーに入れてたんで最終決戦でマシュの出撃不能の文字を見たときには悲しくて悲しくてしようがなかったです。でも、それがマシュのやりたいことだったんだから、私は彼女の気持ちを受け継いで、歴史を紡いで生きて行くんだ――と心に誓って走り続けたその先に、マシュの手があったんですよ……。本当にマシュは、その、良い子で、私はなにかを彼女に返すことができているんでしょうか?マシュはいつも助けられてばかりだと言うけれど、私がそう言いたいよ、本当に。そしてありがとう、フォウくん。フォウくん、貴方の正体がこんなに美しいものだったとは思いませんでした。息をのみましたよ。ありがとう、本当に……。
マシュと見た、カルデアの外に広がる青い空を忘れることはないでしょう。そういえば特異点を回る度に、私たちは空を見上げていましたね。そこにはソロ…ゲーティアの宝具が展開されていて、見るたびに苦しい気持ちになっていましたが。
これからは何度でも、マシュと、何にも遮られることのない青空を見ることができます。それは何にも代えがたい、人間の幸せです。
人理、修復して良かったなあ。


FGOを勧めてくれた皆さま、この場を借りて御礼申し上げます。
楽しかったよ、FGO…!マーリンピックアップはまだか!引かせてほしい!!

【再】FGO6章をクリアしてドラマCD「Garden of Avaron」まで聞いた話

FGO六章を今日、クリアしました。
それまでにfateシリーズに全く触れたことが無かった私がFGOを始めることになってしまった原因はマーリンにあります。
まあ、マーリンが絶対に好きそうだという予感に基づいたものだったんですけど。
優しいフォロワーさんの支えもあり、ついにここまでたどり着くことができました。本当にありがとう、みなさん。
六章の雑な感想と、ドラマCDの雑な感想が続きます。読んで欲しいというよりは自分の感情の記録のようなものです。
ですから、読んで欲しいところは先に言います。
三蔵ちゃんをどうしても引きたいので運営さん石ください!



六章は円卓の騎士と相対する物語として、私には大きな期待がありました。マーリンは円卓に大きな関わりがあることくらいはさすがに私にも分かります。だからマーリンを知る上では重要な章なのだろうと。

蓋を開けてみたら六章、聖地はとんでもないことになっていました。聖地に突如現れるエジプト領、キャメロット……
偉大な王とされたアーサー王は、彼…彼女は、狂っていました。そしてそれに仕える円卓も。
そして共に旅路に加わるベディヴィエールについて。彼は円卓の騎士でありながら、あの狂った円卓には呼ばれることはなかった。

この物語はルキウスの独白から始まりました。
結局結論を知ってしまえばこう言えるというだけですが、この物語はわたし達の人理修復の戦いであると同時に、数多の英霊の後悔を、やり残したことを精算するような物語なのかもしれません。
この六章はまさにルキウス、つまりベディヴィエールの旅の終わりの、始まりでした。
ベディヴィエールはアーサー王の一番の忠臣でありました。アーサー王は彼の繊細さを必要としていた、そしてベディヴィエールは自分には到底到達できはしないだろう、彼のの王としての眼差しに敬服し、心からの敬愛を注ぐ。そのベディヴィエールが獅子王に召喚されていない。そう、獅子王には、ベディヴィエールが居なかったのです。
それは獅子王の意図的なものかと始めは思っていました。人間の心を捨てるためには、人間の心であるベディヴィエールを捨てれば良いとの判断があったのかと。
でも違っていた。それはベディヴィエール自身の過ちだった。
ベディヴィエールは自分の果たせなかった忠義の為に、1500年もの間なにを思っていたのでしょうか。蘇るアーサー王との日々も、数えても10年もないでしょう。アーサー王に必要とされたその10年足らずの日々に正しい終わりをもたらすために、彼はどれほどの代償を払ったのでしょう。
ベディヴィエールは人間でした。長い長い年月を経ても人間であり続けられたのは、彼の凄まじいまでの敬愛と後悔があったからなのでしょうか。どうあろうと善を信じ、善であろうとし、肥大してしまった自分自身の罪を打ち破りました。そしてそれはマシュにとっては、敬うべき存在として、先輩として写ったのでしょう。マシュのいう先輩の定義、最高ではなく最善を望む一般人、他人を傷付けず、自分を弛めず、まっすぐに立っていられるそんな誰かとして。
先輩が増えたと楽しそうにはしゃぐマシュの姿をこんなにも嬉しく思ったことはありません。マシュの精神的な成長にもめざましいものがあります。これからの旅を経て、マシュはどのように成長するのでしょうか。新米マスターはこれからも傍で見守っていきたいと思います。



そして、六章をクリアしたタイミングでドラマCD『Garden of Avaron』を聞きました。長くなってしまいますので、これはマーリンに焦点を当てて感想だけ。
人の罪が分からないとマーリンは言いました。人の心が分からないと彼は言いました。だから、人の世界ではどれほどの罪を抱えていようと、マーリンに課せられた罪はない。罪なき者、それはこの世界でマーリンだけである。
この論理ですよ、この論理。この論理がマーリンだよ。ええ。
マーリンは人ならず者、人には興味はないんだ。彼の千里眼に映る1枚の絵がより、美しいものであれば良いだけなんだ。だから、個人に対する興味はない。わたし達は例えばなにか有名な名画を見て、その美しさを論ずることはあっても、その中に映る何気ない名前すら与えられない個人の生き死にを考えるでしょうか?きっとマーリンにとって世界はそう見えているのでしょう。マーリンにとっての美しさの基準が、わたしたち人間の世界のハッピーエンドと重なっただけなんですよ。
そんなマーリンの心を揺らしたただ一人の存在がきっと、同じく人ならず者の、アルトリアという少女の「恋をしていたのかもしれません」という言葉だったんだろうと思うと胸が苦しいです。二人とも恋なんていう言葉も、その意味そして本質も、その時点ではきっと何も分かっていなかったんだと思います。ただ、人ならず者の二人が抱いた小さな心のゆらぎに、一番人間らしい愛情を示す言葉を置いたことに意味があると思うんですよね。
アルトリアの今を見届けてマーリンは笑いました。こんなハッピーエンドが待っているとはね!
マーリンは、それをこの目におさめて幸せだったんでしょうか?
そもそもマーリンにとって幸せを感じるというのは、どういう時なんでしょう。楽しい時、幸せなときにマーリンは笑っているのでしょうか。
アルトリアが人々の幸せを見て笑い、自身の幸せのために笑うことが無かったように、マーリンは?

それを考えるために7章を駆け抜けたい、それが今の抱負です。

六章も、ドラマCDも本当に面白かった。本当に。これほどのシナリオでぶん殴られれば、FGOを勧めてくれたすべての人々に感謝の意を告げずにはいられません。本当に、ありがとう。